若葉の季節(メールマガジン第14号より)

======================================================
今月のBossのつぶやき
~ 若葉の季節 ~
======================================================

多摩川の河川敷、ついこの間まで土が見えていたものが、ゴールデンウィーク前後から緑色に染まってきた。5月に入って2週間、敷物のようだった草の丈が伸びて来て、土手道の両側に壁が出来てしまった。土手の桜並木21世紀桜とかいう大仰な名前があるが葉が茂り緑の屋根が道を覆うようになってきた。萌える、から、茂る、季節になった。夏至に向かう太陽の光を集めて、冬に備える栄養を貯めているのだろう。そもそも、植物は、太陽のエネルギーを集めて蓄える自然の装置だ。

人間を含む動物は、この植物が蓄えた太陽エネルギーを使って生きている。特に人は、普通の動物が使わないような、古い、まあ言ってみれば捨てられ、忘れ去られた蓄えまでを使うことによって、この地を支配し、かつてないほどの繁栄を誇っている。人類の文明は、太陽のエネルギーを使う、という意味からは、ブラジルの蟻塚と本質は変わらない。
一方で、太陽と同じようにエネルギーを創りだそうと言う試みが原子力である。だから、神の火、と言われる。人類が、その文明の基礎を太陽エネルギーに依存しないようになる、という意味で、原子力の利用は文明そのものを根底から変える力を持っている。

福島以降、原子力利用には逆風が吹き始めているが、自然エネルギーを活用すると太陽光発電にしろ、風力、地熱、いずれも地球上のエネルギーサイクルのどこかに割り込んで、 自然界にはない余計なエネルギーの変換を生み出すことになる。いくら太陽のエネルギーは人間的尺度では無尽蔵でも、地球上で原子力の代替として使えば、その過剰な利用は地球のエネルギーサイクルを狂わせることになり、地球環境に多大な影響を与え、想定外の大惨事を引き起こす可能性はゼロではないはずだ。

原子力を人は完全にコントロールできていないのだが、自然エネルギーにしても、その人工的な利用が地球環境に何を生み出すかは、人知の及ぶ範囲を越えていることは間違いない。数億年に亘って地球の環境を維持してきた植物の活動をみると、人の知恵は浅知恵に過ぎず、やはり、太陽と地球の植物に感謝しつつ、その活動を活かして文明を維持していく必要があろう。私たちは謙虚さを忘れてはいけない、というのが、この若葉たちのつぶやき、なのだ。

(i^c^i)

********************************************************************************

<ご意見・ご要望はこちらに>
mail.mag@i-c-i.jp

【発行元】 株式会社アイ・シー・アイ
【会社ホームページ】http://i-c-i.jp/

********************************************************************************

 


Comments are closed.