ICI通信第44号

皆様こんにちは、ICI通信事務局です。

11月に入り、寒さが急に押し寄せ
いよいよ冬がやってくるといった感じがします。
つい先日、東京では「木枯らし1号」が観測されたとニュースで大々的に取り上げられていましたが、
「木枯らし1号」の発表は、全国で東京地方と近畿地方のみということです。
「木枯らし1号」についてはこちらをご参考ください。 参考 http://tenki.jp
寒さ対策をしっかりして、今年風邪をひかないよう気を付けましょう。
それでは、ICI通信第44号発刊です。

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特集

「スマートフォンの利点とリスク」について

http://i-c-i.jp/pdf/201311.pdf

スマートフォン使用の利点とリスクについて基礎のおさらいです。
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今月のBossのつぶやき
~ 私、失敗しないので ~
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テレビドラマ発の話だが、噂では半沢直樹の「倍返し」が流行語大賞では、ということのようだ。もう一つ、今月からDoctorXが「帰って」きた。この話に出てくるのが、伝説のスーパー外科医大門未知子*1の「私、失敗しないので」である。
絶対に失敗しないフリーランスの外科医、という想定である。日本の医学界に君臨する国立大学法人(と思われる)帝都大学の付属病院に派遣され、まあ、既存の権威とは関係なしに困難な手術を行って、次々に成功させるのだ。彼女が、難しい手術を自分にやらせろ、という時の決め台詞がこの「私、失敗しないので」という一言である。

さて外科医だが、私の記憶によれば、70年代から80年代にかけてビッグブルー*2がソフトウエアの効率的な開発方式を提言する中で外科チームとのアナロジーを使ってソフトウエアの開発体制のあり方を説明していた。ビッグブルーは、70年代に構造化プログラミングとかウォークスルーなどのシステム開発手法を使いシステム開発の効率化と品質向上を目指してIPT(Improved Programming Technologies)というソフトウエア開発技術規範を作成していた。この中では、開発の体制として「チーフ・プログラマー・チーム」という体制が推奨されていた。システム開発の効率化と品質向上の阻害要因は、プロジェクトが大きくなるにしたがって増加する組織内コミュニケーションの煩雑さであり、それを解消する体制であるとして説明されていた。
この説明の中で、外科医の手術チームというアナロジーが使われていた。外科手術をうまく機能させるために、主任外科医(術者)をチーフとする外科の治療体制があり、そのチーフの外科医と各々が必要な役割を分担したいろいろな専門分野の医師や看護師、医療技術者などで構成されるチームのおかげであり、ソフトウエア開発もプロジェクトの全権を持つチーフ・プログラマーとその周りで開発に必要な様々な役割を分担したメンバーによるチームを作って実施すべきだ、という話だった。

私が思うに、チームを似せて作ると良いよ、という考え方だけでなく、システム開発と外科手術は似ている。手術もシステム開発もプロジェクトであるからだ。目標があり目標達成までのプロセスが明示的に存在し、しかも時間の制約もある。また、もし、現在稼働中のシステムに対する大規模なエンハンスであれば、手術と同様に患者の生命維持、すなわち現行システムの稼働保証も必要となる。また、手術やソフトウエア開発はいずれもたった一回きりの事象であり、やり直しはあり得ないのだ。
これは何を意味するかと言えば、ソフトウエア開発プロジェクトの成功は、外科医と同じく、主たる実行者の「私、失敗しないので」度合いに係っているということだ。私の経験でも、ソフトウエア開発の成功は、リードする技術者が高い確率で「失敗しない」スキルを持っているか否かに依るという考えを否定しない。こうしたリーダーの元であれば、その配下に普通程度、あるいは新人などのメンバーが居たとしてもプロジェクトが成功する可能性は高くなる。まあ、あったりマエダ、の「〜」であろう。
ソフトウエア職人気質*3、という本で、ソフトウエアの品質というのは、結局は開発者の品質に過ぎない、というような話を読んだ記憶がある。システムの品質と言っているものは、プロジェクトが生み出したソフトウエアそのものの品質であり、したがって、ソフトウエア開発メンバーの失敗しない確率の積により決まるのではないだろうか。何を意味するかというと、有象無象をミズテンで集めても高品質な成果は期待できないが、一方で精鋭少数の技術者が実施するプロジェクトではきちんと成果を出せる、ということである。
まあ、当たり前のことのように思うが、そういう、醒めた目で体制を組む、という強い意思のあるマネジメントが実際に行われていると言えるかどうかは、大いなる疑問である。

品質の話をしているにしては、ソフトウエア開発に話が偏りすぎている、というご指摘を受けそうだが、所詮、システム開発プロジェクトで重要なものはソフトウエアである。なにしろ、利用者が期待していることは、ハードやネットワークを使って何らかのソフトウエアがそれらを動かさないと(あるいはそれらの上でソフトウエアが動かないと、かな)実現しないのだから。外科医チームの話で言えば、ソフトウエア開発が手術そのものであり、サーバやネットワークと言った所謂基盤構築あるいは内外の関係者との調整や交渉、お金の勘定などは、関係するその他の専門医や看護師、医療技師あるいは病院の管理者、事務担当の仕事である。
なので、ソフトウエア開発での「私、失敗しないので」級のリーダーの必要性は変わらないはずだ。
では、次なる話はこうしたリーダーやそのリーダーが満足する「協力者」たちも含めた体制を組み立てる方策について、述べねばなるまい。ということで、こうした「外科医チーム」と同じ体制のソフトウエア開発チームが成立する条件から考えてみたい。

前段で書いたようにビッグブルーが考えているのは、このチームは主に技術的な活動を行うチームだ。
つまり、ソフトウエアの開発と直接関係のない調整ごとや交渉ごとから分離されている必要があるわけで、言ってみれば、ソフトウエア開発リーダーをプロジェクト・マネジメント業務から解放することが必要なのだ。
逆に言えば、ソフトウエアの開発という分野では、開発のスキル以外のスキルでは品質が向上する訳ではない、ということだ。でも、現実には、ソフトウエア開発プロジェクトとしての品質向上には、お客さま(利用者)の満足度やコスト感などもあり、マネジメント業務をまったくしない技術特化のリーダーだけで良いのか、という議論もあるだろう。
しかし、私は情報システムを開発するプロジェクトの中心的な作業であるソフトウエアの開発部分を責任をもって遂行するリーダーに関しては、こと、納期通りでかつトラブルのないリリースのためには、調整ごとや交渉ごとにリーダーの力を費やしてはいけない、と断言したい。
そのような体制を作ることが出来る力こそ、本当の意味でのプロジェクト・マネジメントである。でも、それで組織が回るか、という質問には答えないでおこう。
この話の本旨はそこに無いのだから。

今月の結論は、
■ソフトウエア開発には「失敗しない」エンジニアのリードが必要であること。
■そうしたリードを行える環境を作ることがマネジメントあるいは組織の役割である。
ということになる。
ところで、こうした「失敗しない」リーダーの価格はいくらだろうか?ちなみに大門未知子の手術料はドラマでは1件当たり200万から500万といったところであったが、、、週2回の手術を200万円で受けると年間約100例となり結果2億円のお値段だが、、これが高いか安いか、は皆さんの判断にお任せしよう。
(i^c^i)

注記:
*1)大門未知子
ドラマでは米倉涼子がやっている。毎回、「長い脚」を見ることができる。ホントにはゼッタイ居ない、という感じがドラマを面白くしている。この手の話に少しでもリアル感を出すと、逆にドラマ自体が嘘っぽくなる。流行りそうな感じのセリフは一つではなく、大門未知子が手術以外の仕事を依頼されたときに言う「致しません」とか院長とか統括部長といった「トップ」の意見にその子分どもが賛成する際の「御意(ギョイ)」がある。敵役の外科統括部長は西田敏行そのライバル内科統括部長は三田佳子である。
*2)ビッグブルー
IBMの「あだ名」とか「呼び名」。何でもロゴが青いから、とかコーポレートカラーが青だから、、とかいうのが理由のようだ。日本IBMではラグビーとかアメフトのチーム名にもなっている。ブルーだけでなくビッグというのが付いているのが「さすが」である。この世界では、昔はGoogleとかAppleよりも有名だったのだよ。IBMがコンピュータのことだと思っていた人が居た時代もあり、どこかの取締役が「うちのIBMは国産でFacomと言うのだよ」とお客さんに説明した、という都市伝説もあるくらいだ。今だと「僕のiPhoneはsharpなんだよ」という感じ?
*3)ソフトウエア職人気質
英語ではSoftware Craftmanshipという。大昔の本だが、ソフトウエアは人が作るものだよ、というスゴーイ本質論をちゃんと書いてある優れもの。もし、君がシステム開発で生計をたてようとしているならおすすめの一冊である。最近(でもないが)、どうもプログラムを書くとかソフトウエアを作る、という仕事がおろそかにされているように思えてならない。情報システムは所詮プログラムの塊なので、プログラムが良くできていなければ、良いシステムなんてありえないのだ。この一番の心臓部分を外注にだすなんて、、、と言いたいが外注してくれないとICIは困るのです。うちはしっかりと教育してるので「失敗しない」リストに入れていただいてOKです。
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