想像をたくましく?

BOSSのつぶやき 2014年9月
〜 想像をたくましく? 〜

 「想像」は「創造」よりも重要、というのが私の信条である。なにしろ、想像は、まあ、ちょっと訓練?すれば誰でも出来るものであるが、どうも「創造」というものは、天性の能力がないと難しいものと思える。ということで、今月は、想像をたくましくして、話を書いてみた。

 今月は、カジノだ。現在、日本では、カジノの設置が出来ない(らしい)。正確には不明だが、法律で禁止されてるか、あるいは、パチンコとか競馬、競輪などのように実施できる条件を書いた法律が無いか、であるような。最近は、外国人観光客への「お・も・て・な・し」の一環として、日本でもカジノを商売としてできるようにしたい、という話が盛り上がって、「カジノ特区」の候補地(自薦のような気もするが)が名乗りを上げ、そうした専門企業や外国の関係者への「進出説明会」を開きました、などという報道があったと記憶している。カジノは、まあ、公認の賭博場ということになる。公認ではないし、故に本当の賭博ではないということで、すでにわが国にもらしいものはあり、例えば、観光ホテルなど観光施設内には、遊ぶだけ(ということになっているそうだが)という「らしい」設備があったりもする。本気の賭け事が出来るようなものは、組とか会でやっているという話もあるとか。

 想像するのは、カジノ特区と言うもの、である。たぶん、リッチな大都市近郊で、少し隔離された場所になるはずである。治安とか周囲への影響とか言う理屈になるのだろうが、東京で言えば、お台場(そもそも、都市博中止後に、ここを何に使うか、ということで、太陽族産みの親の作家センセが言い出したことである)、大阪も南港の先の埋立地だったりする。ここに、ミニラスベガス、ミニマカオを作るわけだ。大体は、宿泊込みになるので、賭博施設付の大きなホテルが建てられる。シンガポールのマリナーベイの日本版だね。こうしたホテルは宿泊と結婚式とか会議だけではない大きな収入源と集客源があるので、宿泊料などは設備に比較して安価に設定され、東京で言えば、都心部の外国名のホテルや帝国、オークラなどよりも豪華な部屋にお安く泊まれることになるだろうし、部屋数も多く、1000人規模の団体が複数利用できるような設備になるだろう。賭博専門ということにしないため、エンターテインメント性を強調し、有名歌手やコメディアンが毎晩のようにショーを繰り広げる。室内型のテーマパークが設置されることもある。もしかしたら、大手企業が株主総会会場にして、株主優待の一環として、一定以上の株数を保有する株主は宿泊付でご招待するかもしれない。要は、天候に関わらず、また、子供ではなく大人が、おおっぴらに遊べる施設が出来る。こうした施設では、利用者は大体において、非日常状態になり、まあ、一般的に言えば「ハメを外す」ことになる。となると、人類発生以来のビジネス(男女を問わず「春」を鬻ぐ商売とか人を騙してお金を巻上げる商売など)は必然的に出てくる。これらを取り締まることを考えると、例えば「春」の方で言うと、これを(半)公的制度としてしまうか、徹底的に取り締まるかは、難しい選択だ。取締りを厳しくすると、ただでさえ、賭博の運営がメインになる施設で、反社会的勢力の進出が懸念されるところに、彼らに進出の足がかりを追加で与えることになる。一方、公安組織が目をつぶって管理することにすると、ばれた時に、「やっぱり日本はね」と「例の件」で痛くも無い腹が探られることになる。もっとも、ウタマロが売り物になってもっと儲かるということにもなるかもしれないが。

 問題点としては、こうした大規模な賭博系遊戯施設の管理スキルは、日本の普通の観光業にあるのだろうか?ということだ。ルーレットやブラックジャックなどの運営は、結局、海外に依存することになる。となると、政府の「外国人労働者」を増やす政策と相俟って、この特区には勢い外資との合弁会社が増え、さらに、カジノ運営、高度なセキュリティ(元特殊部隊とかPMCだね)などのノウハウを持つ外国人がたくさん働くことになる。カジノで行なわれる犯罪行為も、ある意味、グローバルなものになるので、そちらの方面の方々の流入も国際的になるだろう。インターポール経由で手配されたカジノ専門の詐欺集団や、用心棒集団(まあ、カジノ側の立場で詐欺集団を防衛する方々)を日本の警察が逮捕して、尋問し、罪に問わねばならない。そのための、法整備も必要かもしれないし、特区の警察署には、おそらく、外国人の「顧問」も必要なる。こうしたグローバル化した犯罪も、お金も人も大規模に動くので、歌舞伎町の比ではないと思うのだが。おそらく、カジノは、集団的自衛権などよりも、もっと日本国内の状況をグローバルなリスクの中に放り込んでしまう要素があると思う。

 正直、カジノについては、我が国の「普通の国」化構想、「集団的自衛権の行使」とか「自衛隊の国防軍化」武力行使の範囲拡大などに較べてみても、社会的には直接のインパクトが大きいのでは、と心配する。マカオとかシンガポールなどは、もともと、多くの民族が住み、それぞれが個人の安全は個人や個人の属するコミュニティで守るという考えが主流の地域だ。「お・も・て・な・し」の国としては、皆さんが実践できるのか、と思う。隔離された国際都市もどきが「メルトダウン」した場合の被害は、原発事故に較べても遜色の無いものになりゃしないか、とても心配である。

 とはいえ、出来たら面白いな、とも思う。きっと、日本を変える意味では、他のどんな規制緩和よりも効果は絶大であろう。おお化けすれば、皆さんの年金も、消費税を上げずにやっていけるかもしれない施策ではあるのだ。大々的に、日本全土にカジノをオープンすれば、きっと、地方再生も問題なし、また国債も発行せず、税金もなくなることも可能かと。でも、家には、AK47かM60機関銃くらい備えておかないと、自分の命が危ないかもしれませんね。

 そうそう、カジノの設備は、ICTの塊。万の単位のセンシングディバイスや監視カメラを使って施設内では絶対にお客様を傷つけないようにしないといけないし、多額のお金の決済をその場で確実に行なう仕組み、例えばプレイ中の顧客別の途上与信をリアルタイムで計算するといった、セキュリティやお金関係のシステムには、相当投資されるはず。わが業界も銀行の統合以上のバブルに沸くかも、、、と思うとBOSSとしては、ワクワク(賭け事よりおもしろそう)!


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